矯正治療は痛みがあるってホント!?痛くないときは歯が動いていない?
矯正治療には痛みがつきものといわれています。そのため痛みがないと歯が動いていないと不安に思う方も少なくありません。今回は矯正治療中の痛みについて解説します。
矯正中に伴う痛みは2種類ある
矯正中の痛みは大きく分けて2種類に分けられます。
・歯が動くときの痛み
・装置がお口の粘膜に当たって痛む
それぞれ詳しく解説します。
歯が動くときの痛み
歯が動くときの痛みとは、矯正を始めたときや、ワイヤーやマウスピースを交換したときに生じる痛みのことです。この痛みは食べ物を噛んだだけでも痛みを伴うことがあります。
歯が動くと痛いといった状態は、歯を支えてる骨と歯に原因があります。矯正中は歯を動かすため移動させたい方向に力を加えます。移動する方向にある骨はまず吸収されてスペースを作ります。その際痛みを伴う物質(プロスタグランジンE2)が出るため痛みを伴うのです。スペースができたあとは、歯が移動し力を加えた側の骨が新たに作られます。
通常痛みは3日ほどで治まりますが、我慢しきれない位痛みが強い場合は、歯科医師に相談することをおすすめします。
装置がお口の粘膜に当たって痛む
ワイヤー矯正の場合、装置がお口に中にあるため粘膜に当たって痛みを伴うことがあります。また装置がよく当たってしまう箇所は口内炎ができやすくなります。ワイヤーを新たに交換した後は、ワイヤーの先端がお口の中に刺さって痛いこともあり、その際は歯科医院でワイヤーを切ることで対処します。
裏側矯正を行っている場合は、装置が歯の裏側にあるため舌を傷つけやすく、表側の矯正よりも痛みを伴いやすいです。
このように装置が粘膜に当たって痛みを伴う場合は、装置に矯正用ワックスを付けることで、装置が直接粘膜に当たらなくなり痛みを和らげます。
矯正中の痛みは個人差がある
矯正中の痛みは個人差が大きく、歯を動かしたときの痛みは全く感じない方もいれば、痛みを伴う方もいます。通常は初めて矯正治療を行った場合や、ワイヤーを交換した直後は痛みを伴いやすいですが、回数を重ねていくとワイヤーを交換しても痛みの強さが少なくなります。そのため痛みがないから歯が動いていないわけではありません。
また、装置が粘膜に当たって口内炎ができてしまうことも個人差があります。矯正中にできない方もいれば、矯正中は口内炎が多くなる方もいます。
まとめ
矯正中の痛みについて解説しました。個人差はありますが、矯正中は痛みを伴いやすくなります。強い痛みがある場合は我慢せず歯科医師に相談して対処してもらうようにしましょう。