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2024.03.19

■インビザラインとワイヤー矯正の違いについて

歯並びの治療法を検討する場合、最初の段階で大きな決断をしなければなりません。それはマウスピース矯正(インビザライン)にするか、あるいはワイヤー矯正にするかという決断です。現状、歯並びのきれいに整える歯列矯正の方法としては、この2つの選択肢が限定されていることもあり、どちらか一方を選ぶことになるのです。

おそらく、これから歯列矯正を受けようと考えている方は、どちらが自分に合っているのか迷われていることでしょう。そこで今回は、マウスピース矯正のインビザラインとワイヤー矯正の違いについて、さいたま市北区土呂町の歯医者「イクティス歯科クリニック」が解説をします。それぞれどのような人に向いているのかもお伝えできたらと思います。

▼まずは基本事項から

はじめに、インビザラインとワイヤー矯正の基本事項から確認していきましょう。

◎インビザラインについて

インビザラインは、アメリカのアライン・テクノロジー社が開発・提供しているマウスピース型矯正装置です。ポリウレタン製のマウスピース(アライナー)を装着することで、歯並びが改善されていきます。マウスピース矯正には他にもいろいろな種類がありますが、歴史が深く、たくさんの実績があるという点において、インビザラインは頭一つ抜けた存在といえます。

◎ワイヤー矯正について

歯の表面にブラケットとワイヤーを固定して歯並びを改善する方法です。100年前から存在している治療システムであり、今でも世界で最もスタンダードな矯正法となっています。

▼インビザラインとワイヤー矯正の9つの違い

次に、インビザラインとワイヤー矯正の違いについて、9つのポイントから解説します。

ポイント1:矯正装置の付け方・外し方

矯正装置というと、歯にしっかりと固定するイメージが強いですが、それはマルチブラケットを用いたワイヤー矯正に限られます。インビザラインでは、患者さんが自由に着脱できるマウスピースを使って歯並びを治すため、いざという時は装置を取り外すことができるのです。これはインビザラインとワイヤー矯正における決定的な違いといえるでしょう。

もちろん、インビザラインのマウスピースも「気が向いた時だけ付ければ良い」わけではなく、1日20~22時間の装着が義務付けられていますが、そのルールを守っていれば、大事な人と会う時や大切なプレゼンの時などは、一時的に装置を外すことができるのです。

ポイント2:装置の目立ちやすさ

インビザラインとワイヤー矯正の違いとして、2番目に挙げておきたいのは「審美面」の違いです。標準的なワイヤー矯正では、ギラギラとした銀色のブラケットとワイヤーを歯列の表側に固定するため、口を開けたらひと目で矯正中であることがわかります。周囲の人は意外に気にならないものですが、矯正を受けている本人にとってはそれが嫌で、笑う時やしゃべる時に手で口を隠してしまいがちです。

表面が白くコーテイングされたホワイトワイヤーや白色のセラミックブラケットをオプションで選択すれば、審美障害をある程度まで軽減できるものの、それでもやはり気になってしまう方が多くを占めることでしょう。

その点、透明なポリウレタン製のマウスピースを使うインビザラインでは、装置が目立つということはまずありません。日常会話をする程度の距離感なら、話をしている相手もまったくと言って良いほど気にならないものです。それは毎日たくさんの人と接する機会がある接客業の方も例外ではなく、インビザラインなら装置の見た目が気になって生活や仕事に支障をきたすことはまずないといえます。

ポイント3:食事のしやすさ

食事のしやすさという点においても、ワイヤー矯正よりインビザラインの方が圧倒的に優れています。なぜならインビザラインでは、矯正装置であるマウスピースを外した状態で食事ができるからです。アタッチメントと呼ばれるプラスチック製の突起を付けている場合は少し事情も変わってきますが、インビザラインでは基本的に普段通りの食生活を送れます。

ポイント4:歯磨きのしやすさ

インビザライン矯正では、食事の時だけではなく、歯磨きの時も矯正装置であるマウスピースを取り外せます。何も付けていない状態でブラッシングできるため、普段よりも磨きにくいと感じることはありませんし、磨き残しが多くなることもないでしょう。

一方、ワイヤー矯正は極めて複雑な装置を付けた状態で歯磨きすることから、基本的にプラークフリーな状態を作ることは困難です。これまで通りに歯磨きをしていたら、あっという間に虫歯を発症してしまいます。そのため日々の口腔ケアに時間をかけて徹底することは当然として、定期的なプロフェッショナルケアも欠かさず受けていかないと、口腔衛生状態を良好に保てないことでしょう。

ポイント5:装置のトラブル

ワイヤー矯正では、ブラッシングが取れる、ワイヤーが外れる、結紮線(けっさつせん)が口腔粘膜を傷付ける、といったトラブルが日常的に起こり得ます。皆さんの身の回りでワイヤー矯正を受けていた人がいれば、苦労話を聞かされたこともあるかと思います。ワイヤーが粘膜に当たって痛い場合は、専用のワックスで覆うなどして対応できますが、ブラケットが取れたり、ワイヤーが脱離したりした場合は、イレギュラーな通院が必要となることから、仕事にも支障をきたしかねません。

表面が滑らかでシンプルな設計のマウスピースを使うインビザラインでは、そうしたトラブルに悩まされる恐れはほとんどないでしょう。とくにインビザラインのマウスピースは、歯の部分だけを覆うような造りとなっているため、口腔粘膜を傷めるリスクも少ないのです。仮にマウスピースが壊れたり、紛失したりした場合も保存されているデータをもとに複製することが可能ですし、タイミングによっては次のステージに進めるケースもあります。

ポイント6:歯の動かし方

ワイヤー矯正は、1歯1歯にブラケットを接着して、歯列全体に金属製のワイヤーを通すことで歯が移動していきます。初めて装置を付けた時やワイヤーを調整した直後は、とても強い圧力が歯にかかるため、痛みを感じることも珍しくありません。ワイヤーはそれだけ強い矯正力で歯を動かしていく治療法なのです。

インビザライン矯正は、厚みが0.5mm程度しかないマウスピース装着して、それを1~2週間ごとに交換するだけなので、歯が移動するメカニズムもよくわからないですよね。実はインビザラインのマウスピースは、すべて同じように見えて、少しずつ形が違っているのです。その違いは肉眼で確認してもわからないくらいのものですが、今のステージから次のステージに移行する際には、必ずマウスピースにズレが生じています。そのズレが歯を圧迫して移動を促していくのです。

ちなみに、標準的なワイヤー矯正では、1回のワイヤー調整で歯を0.5mm程度、動かすことができますが、インビザライン矯正の場合はマウスピース1枚あたりで0.25mm程度なので、その分、歯にかかる力も弱く、歯の移動に伴う痛みも少なくなっています。これは矯正治療に伴う痛みが不安という方にはとても大きなメリットとなることでしょう。

ポイント7:通院の頻度

矯正法を比較する上では、通院する頻度も重要なポイントになってくるかと思います。当然ですが頻繁な通院が必要な矯正法より、通院頻度が低い矯正法の方が望ましいものです。その点はマウスピース矯正のインビザラインに軍配が上がります。インビザラインでは、治療をスタートする時点でゴールまでのマウスピースが完成していることから、装置を調整したり、定期的に歯型取りをしたりする必要がないのです。そのためインビザラインの標準的な症例では、2ヵ月に1回の通院で歯並びの治療を進めていくことができます。

皆さんもよくご存知のように、ワイヤー矯正は装置を定期的に調整する必要があります。パラタルアーチやリンガルアーチのような補助的な装置を使う場合は、歯型取りを始めとした煩雑な処置がその都度、必要になることでしょう。そのためワイヤー矯正を選択した場合は、基本的に1ヵ月に1回の通院が必須になるものと考えておいた方が良いです。また、上でも述べたように、装置にトラブルが生じた際には修理や調整のために、歯科医院を受診しなければならなくなります。

ポイント8:適応症の範囲

インビザラインとワイヤー矯正には、適応症という点にも違いが見られます。インビザラインは、軽度から中等度の症例で、ガタガタがあまり大きくないケースに向いている矯正法なので、ワイヤー矯正よりも適応範囲が狭いといえます。一方、ワイヤー矯正は歯を大きく、三次元的に動かすことが得意な矯正法であることから、ほとんどの歯並びで使えます。近年は、そうした特性を考慮して、インビザラインとワイヤー矯正を組み合わせる治療が普及しつつあるといえるでしょう。つまり、抜歯をして歯を大まかに動かした後に、不快感やストレスの少ないインビザラインで歯並びの仕上げを行うような治療です。

ポイント9:矯正にかかる費用

矯正治療にかかる費用は、インビザラインとワイヤー矯正で大きな差は見られませんが、どちらかというと前者の方が安いといえます。例えば、全体矯正をインビザラインで行った場合は、700,000~900,000円程度の費用がかかりますが、ワイヤー矯正の場合は1,000,000円を超えることも珍しくはないからです。とはいえ、矯正治療には保険が適用されないため、費用に関してもそれぞれの医院で自由に設定されているのが現実です。

▼インビザラインとワイヤー矯正どちらがおすすめ?

ここまでは9つの観点からインビザラインとワイヤー矯正の違いを見てきましたが、実際にどちらがおすすめであるかは、患者さんの歯並びや治療における優先順位によって変わってきます。そこで最後に、それぞれの矯正法がおすすめである人の特徴を簡単に紹介しておきますので、インビザラインとワイヤー矯正で迷っている場合は参考にしてみてください。

◎こんな人にはインビザラインがおすすめ

・目立たない矯正装置を使いたい

・装置によるトラブルが少ない方がいい

・矯正に伴う痛みを最小限に抑えたい

・食事や歯磨きを普段通りに行いたい

・大事な時には装置を外したい

・通院する時間があまりない

◎こんな人にはワイヤー矯正がおすすめ

・歯並びの重症度が高い

・不自由やストレスを感じても歯並びをしっかり治したい

・装置の着脱を自己管理する自信がない

▼まとめ

今回は、マウスピース矯正のインビザラインとワイヤー矯正の違いについて解説しました。両者にはたくさんの違いがあるため、歯並びの治療法は慎重に検討する必要がありますので、どちらにしようか迷われている方はお気軽にさいたま市北区土呂町の歯医者「イクティス歯科クリニック」までご相談ください。まずは歯科医師が丁寧にカウンセリングいたします。

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